本能の赴くままに日記や小説を書いています。
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「おい、一護!」
「だから、やらねぇっての!」
一護は条件反射で逃げ出した。
でなければいくつ命があっても足りない。
顔を確認してからなんて悠長なことをしていれば、餌食となることは必須だ。
「あーあ、また逃げちゃったね、いっちー」
小さくなっていく背中を剣八の肩の上から見送りながら、やちるが残念そうに呟く。
やちると同様、一護の背中を見送った剣八は「ちっ」と舌打ちした。
追い掛けても無駄なことはこの数日で流石に学んだ剣八である。
「つまんねぇ」と不満げに呟いて道場へと足を向けた。
「ったく、一角たちとはヤるくせによ…」
「ツルリンとの勝負は殺し合いじゃなくて仕合いだからいいんだってー」
「ぁあ?」
「いっちーがこの間言ってたの」
その時お菓子もらったんだー!と笑顔でやちるは言う。
自分のことは避けるくせにと剣八は再び舌打ちした。
「剣ちゃんも素直になればいいのに」
「はぁ?」
「剣ちゃんがいっちーを追い掛ける理由はなぁに?」
「殺り合うために決まってんだろ」
「本当にそれだけ?強いっていうだけなら他の隊長たちもいるし、いっちーにこだわる理由はないよ?」
「そりゃ、めんどーだからに決まってんだろ。始末書だの何だの書かねぇとなんねーしよ」
「他にそれだけ?」
じーっとやちるは剣八を見る。
普段はそんな風に見られても気にしない剣八だが、思い当たる節があるのか少しだけたじろいだ。
「ねぇ、それだけ?」
「……敵わねぇな、お前には」
「えへへ」
降参した剣八が言った言葉に照れるやちる。
「剣ちゃんのことなら、剣ちゃんより知ってるよ!」と胸を張るやちるの頭を剣八は乱暴に撫でた。
「いっちーが好きなんだよね?」
「…わかんねぇ」
やちるの問いに剣八はぼそりと呟く。
「ただ…あいつの傍に他の奴がいるとムカつく。あの目に映るのは俺だけでいい」
「わぁ!剣ちゃん、熱烈~!」
「そうか?」
「うん!だって自分だけを見てほしいんでしょ?それ、独占欲ってやつだよ!」
にこにこと笑顔で言われた言葉に剣八は「独占欲ねぇ…」と眉を寄せた。
剣八が今まで執着したのは強さくらいだからしっくりこないのだろう。
そんな心情を理解しているのかいないのか、やちるは笑顔で剣八を見た。
「気持ちがわかったなら前進あるのみだよ、剣ちゃん!」
「けどよぉ、肝心の一護は俺に気付いた途端逃げ出すんだぜ?」
「あたしがいっちーに伝えとく。剣ちゃんが、殺し合いじゃなくて話し合いがしたいって言ってたって!」
「いや、話より殺り合いてぇ…」
「ダメだよ、剣ちゃん。ガマン!もっといっちーと仲良くなってからでも殺し合いはできるよ。今はいっちーをメロメロにすることだけを考えるの!」
やちるの主張にそういうものか?と首を傾げながらも頷く剣八。
そんな剣八を満足そうに見たやちるは「じゃ、あたしはいっちー捜しにいってくるねー」と剣八の肩の上から飛び降り、たたたっと一護が消えた方向に走り出した。
その途中でくるりと振り返り、大きな声で叫ぶ。
「剣ちゃん!」
「あ?」
「剣ちゃんは気付いてないみたいだけど、いっちーってすごくモテるんだよ!びゃっくんとかレンレンとか、うちの隊だとツルリンとか!」
「…ほぉ」
元々凶悪な面なのに、更に凶悪度が増した剣八にやちるは「これでツルリンは離脱かな」と笑顔で酷いことを考えた。
「じゃ、あたし行くねー!」
今度こそ走り去ったやちるを見送った剣八は凶悪な笑顔を浮かべ、十一隊の道場へと歩き出した。
その日、とある隊の3席が重傷で四番隊に担ぎ込まれたのは余談である。
――――――――――――――――――
やちるが黒い……
剣→一(←やち)って感じかなぁ…
やちるは恋愛感情じゃなくて親愛で、「いっちーが剣ちゃんのお嫁さんになったらずっと一緒だよね!」とか思ってたり。
この剣八、めっちゃやちるの思惑通りに動いてるよ(苦笑
あ、あと好きなカプ付け足し。
阿一も好きです!
鬼畜のくせに一護にだけヘタレだったら萌えますww
「だから、やらねぇっての!」
一護は条件反射で逃げ出した。
でなければいくつ命があっても足りない。
顔を確認してからなんて悠長なことをしていれば、餌食となることは必須だ。
「あーあ、また逃げちゃったね、いっちー」
小さくなっていく背中を剣八の肩の上から見送りながら、やちるが残念そうに呟く。
やちると同様、一護の背中を見送った剣八は「ちっ」と舌打ちした。
追い掛けても無駄なことはこの数日で流石に学んだ剣八である。
「つまんねぇ」と不満げに呟いて道場へと足を向けた。
「ったく、一角たちとはヤるくせによ…」
「ツルリンとの勝負は殺し合いじゃなくて仕合いだからいいんだってー」
「ぁあ?」
「いっちーがこの間言ってたの」
その時お菓子もらったんだー!と笑顔でやちるは言う。
自分のことは避けるくせにと剣八は再び舌打ちした。
「剣ちゃんも素直になればいいのに」
「はぁ?」
「剣ちゃんがいっちーを追い掛ける理由はなぁに?」
「殺り合うために決まってんだろ」
「本当にそれだけ?強いっていうだけなら他の隊長たちもいるし、いっちーにこだわる理由はないよ?」
「そりゃ、めんどーだからに決まってんだろ。始末書だの何だの書かねぇとなんねーしよ」
「他にそれだけ?」
じーっとやちるは剣八を見る。
普段はそんな風に見られても気にしない剣八だが、思い当たる節があるのか少しだけたじろいだ。
「ねぇ、それだけ?」
「……敵わねぇな、お前には」
「えへへ」
降参した剣八が言った言葉に照れるやちる。
「剣ちゃんのことなら、剣ちゃんより知ってるよ!」と胸を張るやちるの頭を剣八は乱暴に撫でた。
「いっちーが好きなんだよね?」
「…わかんねぇ」
やちるの問いに剣八はぼそりと呟く。
「ただ…あいつの傍に他の奴がいるとムカつく。あの目に映るのは俺だけでいい」
「わぁ!剣ちゃん、熱烈~!」
「そうか?」
「うん!だって自分だけを見てほしいんでしょ?それ、独占欲ってやつだよ!」
にこにこと笑顔で言われた言葉に剣八は「独占欲ねぇ…」と眉を寄せた。
剣八が今まで執着したのは強さくらいだからしっくりこないのだろう。
そんな心情を理解しているのかいないのか、やちるは笑顔で剣八を見た。
「気持ちがわかったなら前進あるのみだよ、剣ちゃん!」
「けどよぉ、肝心の一護は俺に気付いた途端逃げ出すんだぜ?」
「あたしがいっちーに伝えとく。剣ちゃんが、殺し合いじゃなくて話し合いがしたいって言ってたって!」
「いや、話より殺り合いてぇ…」
「ダメだよ、剣ちゃん。ガマン!もっといっちーと仲良くなってからでも殺し合いはできるよ。今はいっちーをメロメロにすることだけを考えるの!」
やちるの主張にそういうものか?と首を傾げながらも頷く剣八。
そんな剣八を満足そうに見たやちるは「じゃ、あたしはいっちー捜しにいってくるねー」と剣八の肩の上から飛び降り、たたたっと一護が消えた方向に走り出した。
その途中でくるりと振り返り、大きな声で叫ぶ。
「剣ちゃん!」
「あ?」
「剣ちゃんは気付いてないみたいだけど、いっちーってすごくモテるんだよ!びゃっくんとかレンレンとか、うちの隊だとツルリンとか!」
「…ほぉ」
元々凶悪な面なのに、更に凶悪度が増した剣八にやちるは「これでツルリンは離脱かな」と笑顔で酷いことを考えた。
「じゃ、あたし行くねー!」
今度こそ走り去ったやちるを見送った剣八は凶悪な笑顔を浮かべ、十一隊の道場へと歩き出した。
その日、とある隊の3席が重傷で四番隊に担ぎ込まれたのは余談である。
――――――――――――――――――
やちるが黒い……
剣→一(←やち)って感じかなぁ…
やちるは恋愛感情じゃなくて親愛で、「いっちーが剣ちゃんのお嫁さんになったらずっと一緒だよね!」とか思ってたり。
この剣八、めっちゃやちるの思惑通りに動いてるよ(苦笑
あ、あと好きなカプ付け足し。
阿一も好きです!
鬼畜のくせに一護にだけヘタレだったら萌えますww
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