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本能の赴くままに日記や小説を書いています。
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「くそっ」
ダンッ
と壁に拳を打ち付けるカイル。
「ルークなら大丈夫だろ、結構強いし」
とガイが無責任な発言で慰めるが、逆に苛立つばかり。
ガイと言い争っていた(と言うより説教)せいで反応が遅れてしまったのだから仕方ないと同乗員はカイルを不憫に思った。
「そこ衛兵!奴が向かった方向には何がある?」
「はっ!確か…廃墟と化したコーラル城があったかと…」
「コーラル城?公爵の持ち物か…ならば無断で入っても問題あるまい。馬を貸してくれ、見ていた通り主が掠われた」
「その…主というのは…?」
「ファブレ公爵の御子息であらせられるルーク様だ」
その言葉に衛兵は「ルーク子爵?!」と叫ぶと大慌てで馬を至急用意するようにと軍基地に伝えに行く。
「…何かあったのか?ガイ」
その衛兵と入れ違いになるようにヴァンが現れ、周りの慌てように驚きながら顔見知りであるガイにそう尋ねる。
「どうにもこうにも、ルークがディストに掠われちまってしまったんですよ」
「何っ!?」
驚くヴァンにカイルや周りの兵士たちは冷たい視線を送る。
「どういう事ですか、グランツ謡将?六神将は確か貴方の管轄下にありましたよね?」
「私はこんな指示は出してはいないっ…おそらくあいつの独断だろう」
「監督不行ですね。許可なくルーク様に触れるなど何たる無礼…部下の躾くらいちゃんとなさって下さい。タルタロスでも六神将に襲われましたよ。どうゆう教育を行っているのです?」
後ろにいるマルクト軍人が恐ろしい目でヴァンを睨んでいる。
六神将は仲間の仇だ、その上官であるヴァンが恨まれるのも仕方ない事だろう。
「…そう言えば屋敷を襲ってきたのは貴方の妹だそうですね。兄妹喧嘩なら他所でやって下さい」
「…その妹が見当たらないが」
「貴方は馬鹿ですか?ファブレ公爵の屋敷を襲い、ルーク様を誘拐した揚句、数々の不敬罪…牢屋にいるに決まってるでしょう」
全くの正論に納得はできないが、反論もできないヴァン。
そんなヴァンをカイルは今にも射殺しそうな目で見ている。
「どう責任を取るおつもりですか?この度の許し難い出来事の数々を。ダアトはキムラスカとマルクトに喧嘩を売った…そう取っても構いませんか?」
ジェイド後ろにいるイオンは真っ青になっている。
今回の事がどれだけ大事なのかわかっているからだ。
「とんでもない!そんなわけでは…」
「馬の用意ができました!!」
ヴァンの言い訳を遮るようにカイツールの入口付近で馬の手綱を引いた衛兵が叫んだ。
「…この話はまた後ほど。私はルーク様を迎えに行ってきます」
そう言い残して立ち去るカイルの後ろ姿にヴァンはホッと息を吐いた。
しかし、しばしの安息は後ろからの声で破られた。
「グランツ謡将。我々からもお話があります。勿論聞いて下さいますよね?」
にっこりと微笑んで(しかし目は全く笑ってない)そう言った死霊使いにヴァンの顔が引き攣る。
近くにいるガイに助けを求めるが、ガイは慌てて顔を背けた。
「グランツ謡将?」
断る事は許さないとその目は言っていた。
「…勿論、お伺いします…」
ヴァンは引き攣った笑顔でそう答えるしかなかった。



----あとがき-------------------------
カイル、単独でコーラル城へ
なのでジェイドはルークがレプリカだという事に感づきません
記憶喪失の話もしてないしね(ただ会った事がないって言っただけだし)
ヴァンどうなるかなぁ?やっぱ責任を取ってモースと共に辞職?
だってティアはモース直属だし、六神将はヴァン直属。

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