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本能の赴くままに日記や小説を書いています。
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「イオン!」
いきなり走り出したルークにぎょっとしながら、カイルは慌ててその後を追う。
ティアもカイルに続き、追い付くと既に緑の髪の少年の周りにいた魔物たちは消え失せていた。
「怪我はないか、イオン…」
「貴方は昨日お会いした…?」
「ルークだよ。こっちはカイル」
にこっと笑い、ルークが自己紹介すると、イオンは嬉しそうに微笑んだ。
「ルーク、ですか。古語で<聖なる焔>…良い名前ですね。助けて下さってありがとうございます」
そう言って、イオンは頭を下げるとカイルの方を見た。
「貴方は…昨日はいらっしゃいませんでしたよね?」
「はい」
「こいつ、昨日は具合が悪くてさ。宿で休んでたんだ」
「そうですか。もう大丈夫なんですか?」
「えぇ」
心配そうに見られてカイルは安心させる為に微笑みながら頷く。
そうすると、イオンはホッとしたように相槌を打った。
「それで、そちらの方は…?」
「申し遅れました。私は神託の盾騎士団モース大詠師旗下情報部第一小隊所属、ティア・グランツ響長であります」
慌ててティアは頭を下げる。
「貴女が…ヴァンの妹ですね?」
イオンの言葉にルークとカイルは驚く(ルークはフリだが)
「ヴァン謡将の妹君だと!?ならば何故屋敷で襲う必要があったのだ!」
「襲う?それはどういう事ですか、ティア」
カイルの言葉の内容に驚いてイオンはティアに視線を向けるが、ティアは「身内の問題ですので…」と言葉を濁した。
「だから、身内の問題ならば何故屋敷を襲う必要があったのだと私は聞いているんだ、ティア・グランツ!」
「だから、身内の問題だと言ってるでしょう!貴方には関係ないわ!」
カイルの怒気に怯みながらもティアは強気で理由を話す事を拒否する。
「関係ない?何を馬鹿な事を言っている。貴様のせいで我らはこんな所にいるのだぞ」
「それは…悪かったと思ってるわ。だから送ると言ってるでしょう?」
「そんな事は必要ない。それよりも…」
「カイル」
更に言い募ろうとするカイルにルークはイオンの方を見ながら呼んだ。
カイルははっとしたように止まり、イオンに頭を下げる。
「御前で見苦しいものを見せてしまい、申し訳ありません、導師イオン」
ルーク様も…と声には出さずカイルは謝る。
マルクトの地で身分がわかるような尊称をつけるわけにはいかない(髪と目の色でわかる人間にはわかってしまうだろうが)
「いえ、構いません。それより貴方々は何故ここに?」
「お前こそ何で一人でこんなとこいんだよ。導師守護役はどうしたんだ?」
「ちょっとルーク!貴方、イオン様に向かって…」
「それはこちらの台詞だ、女。犯罪者の分際で話しかけるな」
またもや一触即発になりそうな雰囲気に慌ててイオンは「ティア、僕はその方が嬉しいので構いません!」と教団員であるティアの方を止めた。
「イオン様がそうおっしゃるなら…」
ティアは不満そうに頷くとルークとカイルを睨みつけた。
ルークは苦笑し、カイルは見下す。
「僕が何故ここにいるかでしたね。実は草食であるチーグルが何故食料を盗むのか気になってしまって…。導師守護役にも反対されてしまったのですが、どうしても気になったんです」
「なら、俺と一緒だな!」
「え?」
「俺もさ、カイルに反対されたんだけど気になってしょうがなくてさ。無理言って来たんだ♪」
にっと悪戯が成功した子供ようなルークの笑顔にイオンは一瞬驚いた後「同じですね!」とルークと同じような笑顔で笑った。
「でも、護衛なしは駄目だぜ、イオン。俺みたいに我が儘でも命令でも何をしてでも連れてくるべきだ。お前は導師で教団のトップで安全でいる義務があるんだから」
「そうですね…そうするべきでした」
イオンはルークの言いたい事がわかり、しっかり頷く。
ルークはそんなイオンに優しく微笑んだ。
「でさ、お前一人じゃ危険だし、帰してもまた来る気だろ?なら、俺たちと一緒に来ないか?」
「いいんですか!」
「ルーク!無責任よ。イオン様に何かあったらどうする気?」
「じゃあティアはイオンに一人で帰れと言うのか?それともお前が送る?」
「…」
ティアは悔しそうに唇を噛み締めた。
ここまで来れたのはカイルが魔物を一人で倒してくれたからであり(ルークは「貴方様を戦わせるわけには参りません」とカイルに言われて、自分が戦ったらカイルの責任になる事がわかってるので戦わなかった)自分一人ではイオンを守りきる自信がないからだ。
「…じゃあ決まりだ。悪い、カイル。負担が増えて大変だと思うが頼めるか?」
「勿論です。何がなんでもお二人をお守りします」
カイルはそう言って柔らかく微笑むと「では参りましょうか」と再び歩み始めた。


----あとがき--------------------------
これ読むだけで僕があんましティア好きじゃないのわかるなぁ…
こんまま行けば制裁話になりそうな予感☆
どこまで続くかなぁ?

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